今後も、こころのサポートの重要性、聴く文化を広げる活動を
精一杯取り組んでいく所存です。
景気が良いと言われますが、多くの人は実感がありません。
もう物質では人間のこころは満たされない世の中になっているからです。
景気の良さの割に、メンタル不調を抱える方は増えています。
たからこそ、 心理療法が大事になってきます。
有名なユング心理学者・河合隼雄先生は、
心理療法とは、
クライエントにとって自分の問いに最終的な答えが与えられることではなく、
自分一人の力ではどうにもならない問いが、
自分の力でどうにかなりそうな問いに変化すること、
すなわち、「答えの獲得」ではなく
「問いの変容」を目的としたものだと言えるのではなかろうか。
と、おっしゃっています。
私も、本当にそのとおりだと感じます。
本当の心の声は、クライエント自身しか聞こえません。
ただ、その声を聞くのを困難にしている様々な障害があります。
インターネットなどを通じてやってくる答えや情報
大多数の人が話す一般論
科学主義に基づく常識
自分以外の有名な誰かが話す主義、主張
このようなメッセージは、手軽で、無料で、心地よい。
でも、本当の心の声は、
残念ながら、
苦しく、痛々しい病理的な出来事として、
私たちに知らせにくることが多いように感じます。
人生は、理論だけでは説明しきれません。
言葉では説明しきれない
「何かか」が、遅かれ早かれ、わたしたちにふってわいてきます。
思いがけない出来事、抗いがたい現実、止められない衝動、
それが私たちに、
これが、わたしにとって必要なものだ!
これこそが、わたしがやらなければならないことだ!
このために、今のわたしが存在しているのだ!
と訴えかけてくる時期があります。
クライエントや心理学を学ぶ受講生は、
なぜか、そういう時期に当協会に来られます。
非常に大事な時期に
大切な役割をさせていただいていると思います。
名古屋でカウンセリング普及の活動をして約
25年。
東海三県には多くの卒業生もおられます。