講師の宮崎です。
東北地方の大震災の悲劇が起こった2日後…
私の携帯にメールが届きました。
内容は、
節電の呼び掛けです。
東京、東北管内の電力不足が懸念され、
中部地方でも節電をしてほしいとの内容でした。
メール送ってくれた友人は、
とても心が温かく思いやりがあり、
慈悲の心の深い方々ばかりでした。
私は、節電するよと返信したうえで、
他の友人には送らない事にしました。
チェーンメール…
しかも、
内容が善意だからこその怖さを感じたからです。
数日後、
中部地方で節電しても、東日本との周波数の違いで
すべてを送電できないということがわかりました。
情報が定かでない中、不安になるのが人間です。
その不安は、他の人々へ伝染していきます。
人に良かれと思って行う行動には、
良い事だかこそ、
歯止めがきかない危険性があります。
先行きが見えない今だからこそ、
見極める目や感覚が大切になります。
チェーンメールが間違った情報を
流した困った行動だったいう報道をみました。
なんだか、悲しくなります。
善意は悪くないのに…。
先行きがわからない状態は
一番ストレスがかかります。
まさに震災直後の状態がそのときでした。
そして、人間は、
大きな不安に耐えられなくなり、
じっとしていられず、思わず行動してしまう。
逆に、まったく動けなくなる。
しかし、それが人間なんです。
私自身も心がぐわん、ぐわん揺らされることを感じます。
そして、
不完全な存在だからこそ、愛おしく思えてきます。
ただ、カウンセリングを勉強して変化してきたのは、
なにかわからない、
どうなるかわからない
ぐちゃぐちゃしてどうにもならない
という不安定な状態ままで居続ける力は
強くなったなぁ~ということです。
カウンセリングをしていない頃であれば、
もともと社会福祉の分野で仕事をして、
困っている人々の為にできることをしたいと
ばかり思っていたので、
率先してチェーンメールをしていたことでしょう。
クライエントさんのお話を
アドバイスもするわけではなく、
自分の意見や思いを脇に置き続けて、
でも、その場から逃げるわけではなく、
一緒に不安定な状態の中に居続けることが
実は、カウンセリングだと言えます。
今後、さらに
世の中は不安定感を増していきます。
その中で、どう立ち続けていけるか…
私なりにできることを模索し続けています。 |