2014年の新春を迎え、
心からお慶び申し上げます。
昨年中は、ひとかたならぬ
ご支援、ご愛顧を賜り、厚くお礼申しあげます。
一年の計は元旦にあり
何事も最初が肝心だという例えのことわざですが、
年始はよく耳にします。
多くの方々が、 1年の初めに
未来の目標を立てるのではないでしょうか？
しかし、
一生懸命目標を立てて頑張ろうとしますが、
目標が見つからずに挫折してしまうとか、
立てたけど実行できなくて1月末には挫折。
そんな経験をした方も多いかと思います。
私もそんな一人でした。
立てようと理想を高くし過ぎて挫折するタイプです。
で、そのうち、 私は、無理に目標を立てなくなりました。
よくよく心の声を聴いてみると、
「決めたくない！」と言っていることに
気付いたからです
不思議なことに、 計画を立てなくなってからのほうが、
物事は動きだし良い方向へ進んで行きました
世の中では、 ビジョンをもって、計画し、
準備する重要性が叫ばれます。
それが成功するための秘訣だとも言われます。
成功者が言う事だから、真実なのか？
親のいうとおりにすれば、成功するのか？
現代のカウンセリングの礎を築いた第一人者である
来談者中心療法の創始者カール・ロジャーズは、
カウンセリング体験の中で、
クライエントが カウンセリングを受けていくと、
自分自身の内側の声に耳を傾けていくことを発見します。
そして、
自分自身に受容的に耳を傾けることができる時に、
ほんとうの変化が起き、
人はよりよく生きることができるようなる
と言っています。
成功者の言葉や親から教えてもらったこと、
誰かのアドバイスや常識や膨大なデータではなく、
なにより、自分の内側に意識を向けて、
そこで感じるリアルな実感にこそ、真実があると言えます。
心理カウンセラーとして、
クライエントの方々のお話を一生懸命聴いていると、
ロジャーズの言うことが身にしみてきます。
クライエントの方の持っている資源は、
第三者が測れるほど、浅くもなく、単純でもありません。
心理カウンセラーというと、
人の心を見透かし、すべてがわかるすごい人！
という印象がある方がいます。
メンタリストの映像を見たり、
脳科学も発達し多くの書物が出ている現在、
心のことは解明できたと思う気持ちもわかります。
しかし、私は、
人の心がわかるなんて、正直な話、
ありえないと思っています。
実際、カウンセリングをしていると、
自分の無知と浅はかさを痛感するばかりです。
心理学の専門的な知識は学びましたが、
それに溺れて、
理解することができるとか、
相手をこういう人物だと見透かすとか、
より良く生きる方向性はこうだと
導いてあげるたりすると、
大方、失敗します。
カウンセラーが考えうる世界観なんて
たかが知れています。
それ以上に、
クライエントの方の内的世界観は、
とても複雑で奥深いものです。
人のこころがわからないということを
身をもって体験しているのが、
真の心理カウンセラーだと感じます。
誰かを誘導したり、レッテルを張ったりするのではく、
真摯に、誠実に、向かい合う心理カウンセリングを
これからも続けていきたいと思うとともに、
人のこころのすべてはわからないけど、
理解しようと全身全霊でお話に耳を傾ける
そんな心理カウンセラーの育成に
力を注いでいきたいと思っております。
本年も、当協会の活動にご理解をいただき、
引き続き、温かいご支援を賜りますよう
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
特定非営利活動法人コアカウンセリング支援協会
理事長 宮崎 勝博
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